日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
ゴムに対する遊離ラジカルの作用
(第19報) 新しい早期加硫防止剤の性能比較と防止機構
古川 淳二小谷 悌三山下 晋三
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1961 年 34 巻 2 号 p. 82-84

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抄録

著者らの発見した数種のスルフェニールクロライド系早期加硫防止剤の活性をムーニースコーチ時間より測定したが, この実験より早期加硫防止時間が, 早期加硫防止剤の添加量だけでなく, 種類によっても異なることがわかり, これを抑制剤型の早期加硫防止剤として説明することができた.
早期加硫防止時間は禁止剤型であれば加硫反応速度定数のみに逆比例するが, 抑制剤型では防止剤の添加量により二つに分かれ, 添加量の多い場合は防止剤の反応速度定数に比例し添加量の少ない場合には防止剤の反応速度定数に逆比例することがわかった. 本報の実験範囲では, 早期加硫防止時間が防止剤の反応速度定数に逆比例することが示された.

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© 一般社団法人 日本ゴム協会
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