2006 年 34 巻 p. 395-404
川崎エコタウンは, 今後適正な施策を推進することで, より社会的便益が高い産業共生モデルを構築することが期待されている. 本研究では, 川崎エコタウンに立地する鉄鋼産業の廃プラスチック高炉原料化施設および製鉄施設を利用した廃プラスチック地域循環システムの環境改善効果 (CO2排出量) を算定した. その結果, 循環利用しない場合 (ケース0) と比較して, 現状 (ケース1) の削減量では, 1.7×105t-CO2/y, 近郊産業および近郊都市と連携する場合 (ケース3-2) では, 3.6×105t-CO2/yの削減効果があることが明らかになった.