2006 年 34 巻 p. 327-334
企業における環境報告書等の公表媒体 (冊子, HP) 選択の実態と理由, 公表内容の推移を, 日経300に挙げられている企業の中の6業種 (食品, 化学, 電気機器, 機械, 建設, 商社) を対象として, 企業アンケートおよび各企業の環境報告書等の内容分析によって調査した.
調査の結果, 公表媒体がHP主体の企業は現在, 約3割, 今後は約5割と予想に比べそれほど多くなかった. これは「費用の増大」, 「人員労力の問題」などのデメリットのためと推測される. また公表内容については, 冊子は「社会的取組」の情報量が, HPは「サイト別データ」と「環境マネジメント」情報が, それぞれ顕著な増加傾向にある.