2006 年 53 巻 p. 241-245
津波により, 港湾内に蔵置されたコンテナ等が海域・陸域へ漂流し被害を引き起こす危険性が高い. そこで, コンテナの漂流挙動を的確に予測するため, コンテナの漂流挙動シミュレーションのモデル化を行った. 既往のコンテナ漂流実験の再現計算を実施し, モデルの適用性の確認を行った. その結果, 津波に伴うエプロン上の一方向流れ及び多方向の流れについて, コンテナの蔵置位置, コンテナ重量, コンテナ長さの違い等による漂流挙動が再現できた. また, コンテナ蔵置場所の背後にある壁ヘコンテナが漂流し衝突した場合の衝突力を求め, 衝突力のピーク値は既往の実験と同程度の値となった.