海岸工学論文集
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不規則波の砕波に伴う発生自由長周期波と包絡波の関係について
関 克己長井 良樹野田 祐貴水口 優
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2006 年 53 巻 p. 171-175

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抄録

周期数十秒-数分の長周期波は波形勾配が小さいために, 砕波する基本波 (風波) と異なり, 汀線近傍においても非砕波で有意なエネルギーのまま存在する. 長周期波は基本波の変形によりさまざまな要因で発生するが, 本研究では砕波帯内で支配的な発生要因と考えられる砕波点の変動に伴い発生する自由長周期波に着目して, 断面水槽を用いた物理実験を基に研究を行う. 基本波の不規則性を表す包絡波形と発生長周期波との関係を調べることにより, 発生長周期波が包絡波の変動と線形関係にあることを示す. また, 風波スペクトルから発生長周期波スペクトルを算定するモデルを提案する. 最後に現地観測に対してもモデルが適用可能であることを示す.

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