海岸工学論文集
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2004年紀伊半島沖地震に伴う津波の沖合観測
松本 浩幸三ケ田 均
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2005 年 52 巻 p. 256-260

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抄録

2004年紀伊半島沖地震で発生した津波は, 高知県室戸岬沖約100kmに設置してある高精度海底津波計でも観測された. 本論文では, この津波の沖合観測の報告を行うとともに, リアルタイム沖合観測を津波警報システムに利用する場合の留意点などを述べる. 津波計の直近に位置する室戸岬検潮所よりも約20分前に観測された津波の振幅は4cm (前震) と7cm (本震) 相当であり, 検潮所で観測された津波の1/10程度の大きさであった. リアルタイムで沖合津波観測を行うためには地震動ノイズを除去することが不可欠で, 簡便な60sのリアルタイム移動平均を施せば沿岸到達の20分前には津波の検知が実現可能であることを示した.

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