2003年6月30日 (大潮), 7月20日 (中潮), 8月6日 (小潮) に, 有明海の有明-長洲, 竹崎-大牟田を結ぶ断面について, ADCP曳航観測およびSTD観測を実施した.得られた主要な結果は,(1) 島原半島沿いに相対的に大きな流速帯が生じており, その傾向は大潮時に顕著であったこと,(2) 表層流出・中底層流入の典型的な鉛直循環がみられ, その傾向は小潮時に顕著であったこと,(3) 島原半島沿岸部では, 局所的に生じる大きな潮流によって成層が不安定になりやすい傾向があることなどである.