土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
砂浜海岸における化学元素含有量と表層砂粒度の分布特性
加藤 茂村田 充彦井手 美里岡辺 拓巳
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2015 年 71 巻 2 号 p. I_703-I_708

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抄録

 本研究では,外洋に面した砂浜海岸において表層砂の化学元素含有量と標高および粒径分布の関係について調査を行った.本研究で分析可能な24元素のうち9元素(Fe,Mn,Ti,V,Ca,Sr,Rb,K,Cl)が全ての調査地点で検出され,そのうち幾つかの元素含有量は砂浜の岸沖方向断面で空間的に変化する傾向を示した.特にFe,Mn,Ti,V,Caにおいては,標高が下がるにつれては元素含有量も低下することが確認された.これらの元素については,分析試料の細粒成分(200μm以下)で含有量が高いことも確認された.さらに,元素含有量と標高,粒径の関係から,化学元素含有量を調査することで砂浜海岸内での粒度分布の特徴を把握することが可能であることが示された.

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© 2015 公益社団法人 土木学会
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