2019 年 75 巻 2 号 p. I_12-I_19
トンネル建設現場では,浮遊粉じんがより少ない良好な施工環境の構築を目指し,多様な換気システムが提案されている.本研究では,一般家庭用空気清浄機向けに開発された光散乱方式の粉じん濃度測定センサを改良し,トンネル坑内を多点かつ多頻度で粉じん濃度測定実施するため,小型で安価な施工環境の観測機器を開発すると同時に計測方法を提案する.そして,模擬トンネル実験によりトンネル坑内での測定器の適用性を検証する.その結果,トンネル粉じん簡易測定器でトンネル建設中に発生する高濃度の粉じん測定が可能であり,かつトンネルでの粉じん測定に用いられているデジタル粉じん計とほぼ同等の測定結果を得ることができた.