土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
ISSN-L : 2185-4653
地震工学論文集第37巻(論文)
関東地方の深部地盤構造が工学的基盤上の地震動に及ぼす影響
栗田 哲史董 勤喜吉見 顕一郎
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2018 年 74 巻 4 号 p. I_72-I_82

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抄録

 地震観測記録の分析により関東地方の工学的基盤上の地震動が地域特性を有することが分かってきており,著者等はこの原因が深部地盤構造と関係があるものと考えて,3次元有限要素法を用いた数値シミュレーションによる検討を行っている.本研究では観測記録との比較によって数値シミュレーション結果の妥当性について検討した.ここで,観測記録の再現性向上のために,パラメータ・スタディによる最適な震源モデルについて検討した.次に,地震動シミュレーション結果に距離減衰補正を行い,空間的な特性を分析した.このために,対象領域で得られた観測記録を用いて工学的基盤上の地震動の距離減衰特性をモデル化して評価に用いた.このような手順によって,関東地方の工学的基盤上の地震動が地域性を生じるメカニズムについて定量的な検討を行った.

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© 2018 公益社団法人 土木学会
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