2016 年 72 巻 3 号 p. I_9-I_17
本論文は,すべり抵抗測定車を用いたタイヤ/路面転がり抵抗(以下,転がり抵抗)の評価方法と,これより得られた転がり抵抗係数と自動車走行燃費との関係について検討した結果を報告するものである.転がり抵抗係数と自動車走行燃費は,国土技術政策総合研究所試験走路に施工した低燃費舗装を含む4種の試験路面で実測し,検討を行った.具体的な検討項目は,a)転がり抵抗測定時における影響要因の補正方法,b)転がり抵抗係数のタイヤ温度および車両の走行速度に対する補正方法,および c)転がり抵抗係数と自動車走行燃費との関係である.その結果,提案する評価方法から求めた転がり抵抗係数は走行燃費と相関が良いことが確認できた.