土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第66巻
日本全域における人口変動に伴う洪水・内水氾濫・斜面崩壊の曝露人口の変化
柳原 駿太風間 聡川越 清樹
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2021 年 77 巻 2 号 p. I_1375-I_1380

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抄録

 豪雨に起因する水害である洪水氾濫,内水氾濫,斜面崩壊を対象に,共有社会経済経路(SSP)に応じた人口変動に伴う2015年から2100年にかけての曝露人口変化の日本全国評価を行った.洪水氾濫,内水氾濫の曝露人口は,床上浸水である45cm以上の浸水が発生した地域内に居住する人口と定義した.また,斜面崩壊の曝露人口は,斜面崩壊発生確率が80%を超える地域内に居住する人口と定義した.2100年において,都市集中や地方分散といったSSP間の人口配置に違いはあるが,SSP別の3災害の総曝露人口の大小関係とSSP別の総人口の大小関係は一致した.他のSSPと比較してハザードの高い地域への人口集中度が低くなるSSPは,洪水氾濫においてSSP3,内水氾濫においてSSP4,斜面崩壊においてSSP1,SSP2,3災害総計ではSSP2,SSP3と推定された.

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