2018 年 74 巻 5 号 p. I_631-I_636
本研究では,著者らが提案するADCPで計測されたボトムトラック速度を用いた掃流砂量算定法について,移動床水路実験によりその有効性を検証した.はじめに,ADCPで計測されるボトムトラック速度が河床上を移動する掃流砂の速度を表していることをSTIV法により確認した.つぎに,5台のデジタルカメラのインターバル撮影画像からSfMにより下流端に堆積した土砂量の時間変化を5%以内の精度で計測する手法を構築した.これらの知見に基づいて移動床実験を実施した結果,SfMにより計測された値と提案する手法により推定された掃流砂量の時間変化が概ね一致し,その有効性が明らかとなった.