土木学会論文集G
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和文論文
アマモ場生態系モデルの開発とその適用
今村 正裕本多 正樹松梨 史郎川崎 保夫
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2006 年 62 巻 2 号 p. 229-245

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抄録

 海域生態系の環境影響評価にあたっては,物質循環やエネルギーフローを重視するよう求められている.特に,アマモ場では,アマモの生長や周辺の物理・生物・化学環境の変化が有機的に関係し,それらを十分に評価できるモデル構築が求められる.そこで,物質循環の観点からアマモ生産力・現存量の消長や底生生物を含めたアマモ生育場の堆積物環境を現地観測から検討した.その結果をもとに,アマモの生産力と現存量,さらに堆積物中に生息する底生生物量を再現できるようなアマモ場生態系モデルを構築した.このモデルを実海域へ適用してみた結果,アマモ生産力・現存量さらにアマモ場の存在がアマモ場周辺における堆積物中の底生生物生息状況・周辺環境に与える影響を再現することができた.

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© 2006 社団法人 土木学会
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