土木学会論文集E
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和文論文
水中エポキシパテによる連続繊維グリッド複合材の定着性能と向上法に関する実験的研究
岩下 健太郎呉 智深坂本 宏司
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2007 年 63 巻 2 号 p. 214-222

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抄録

 著者らは水中構造物に対しても施工が比較的容易で,高度な耐腐食性を実現できる補修・補強技術の構築を目指し,比強度,比剛性や耐腐食性に優れる炭素繊維グリッド複合材を水中硬化型エポキシ樹脂で構造物表面に接着する補強技術の開発を進めてきた.本研究では,水辺や水中に設置されたコンクリート橋脚を曲げ補強する場合に,フーチング部に削孔し,FRPグリッドの端部を埋め込むことで定着する方法を提案した上で,既往の定着強さの評価方法に基づき,FRPグリッドの付着強さを実験的に評価した.また,FRPグリッドの埋め込み部にグリッドを接着・増し厚し,断面積及び剛性を増加させる方法により,定着性能の向上を目指した.さらに,以上の研究成果を基に,CFRPグリッドの引き抜き強さを算定する簡易設計式を提案した.

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© 2007 社団法人 土木学会
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