2020 年 76 巻 1 号 p. 29-41
泥土圧シールドトンネル工法からの発生土(建設汚泥)を海面埋立資材として再生活用する「シールド建設汚泥の再生活用事業」において,トレーサビリティを確保する「ETC電子マニフェストシステム」を開発した.本システムを建設汚泥リサイクルに運用することにより,産業廃棄物の発生から最終処分までの一連の処理工程管理に義務付けされるマニフェスト作成の大幅な労力削減につながり,1日当たり最大700件程度の電子マニフェストの即日発行を実現した.本システムは,排出,運搬及び処理に係る各事業者に即時性のあるマニフェストデータの収集・統合・共有を可能とするものであり,大量排出現場における各事業者の責任の明確化と運搬管理作業の効率化,省力化につながるなどのメリットを有することを実証した.