2017 年 73 巻 2 号 p. I_268-I_278
UAV写真測量で生成される点群データは,土工の出来高・出来形管理,災害時の迅速な状況把握等の用途で活用されている.その精度は,UAVの計測条件や写真測量ソフトウェアの解析パラメータに影響するため,現場の状況に応じて適切に設定する必要がある.既存研究では,計測条件を分析して要求精度を確保するための手法が提案されている.しかし,計測条件が適切な場合でも,解析パラメータの違いにより精度や人的・時間的コストが変化する課題がある.また,災害時の環境下において地上基準点を設置できない場合に,適切な解析パラメータを設定できない問題が生じる.そこで,本研究では,解析パラメータの違いによる時間と精度との関係性を明らかにした上で,災害時の活用を想定したUAV写真測量の解析手法を提案し,実現場における適用の可能性を検討する.