土木学会論文集
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ラプラス変換有限要素法を用いた割れ目ネットワーク中の核種移行解析モデルの開発
井尻 裕二澤田 淳坂本 和彦内田 雅大石黒 勝彦梅木 博之William S. DERSHOWITZ
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2001 年 2001 巻 694 号 p. 229-243

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抄録

高レベル放射性廃棄物の地層処分においては, 天然バリアとしての地下深部の岩盤が有する核種移行遅延機能を評価することが重要な課題の一つとなっている. 著者らは, 亀裂性岩盤を割れ目ネットワークモデルによりモデル化し, ラプラス変換有限要素法を用いて効率的に不均質岩盤中の核種移行解析を行う手法を開発した. ブロックスケールの花崗岩を対象とした核種移行解析を実施した結果, 亀裂性岩盤の不均質性が解析結果に反映されたより現実的な核種移行解析ができることが確認された. さらに, 処分場全体を対象としたサイトスケールの核種移行評価を実施した結果, 岩盤中の小さな割れ目が構成するネットワーク構造よりも断層などの大きな割れ目構造が核種移行解析結果に及ぼす影響が大きいことがわかった.

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