2001 年 2001 巻 693 号 p. 47-59
従来, 軟弱地盤対策工法は, 建設時の経済比較のみで評価しているのが通常である. そこで道央自動車道 (札幌IC~岩見沢IC) における供用後10年の時点での残留沈下データおよび維持補修の実績から, 建設費と補修費のライフサイクルコストで軟弱地盤対策工法の評価を行ったものである. 残留沈下量に起因する補修費については, 当区間における供用後10年間の補修費と残留沈下量の関係を導き, その推定を可能にした. その結果, 当区間において, 盛土構造は橋梁構造より著しく経済的であったこと, また盛土区間に採用した軟弱地盤対策工法の設計は妥当であったことが, 検証された.