土木学会論文集
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土壌の団粒構造とVOCガス吸着機構の関係について
村岡 浩爾山内 淳平石内 健太郎
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2001 年 2001 巻 678 号 p. 21-30

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抄録

揮発性有機化合物 (volatile organic compounds: VOC) による土壌汚染対策として用いられる汚染ガス吸引技術の適用には, 不飽和土壌におけるVOCガスの挙動把握が必要である. すなわち, 不飽和帯における拡散方程式に含まれる遅延係数Rの適切な評価が必要である. 本論文では, VOCガスとしてトリクロロエチレンガス (以下TCEガス) を用い, モデル土壌を使用した実験を行っている. これにより, 遅延係数Rを算出する際に必要な係数を決定し, 土粒子が一般に団粒構造を持っていることから, この特性を考慮したRの定式化を確立している. その結果, 団粒構造を持つ土粒子の比表面積, 土壌含水比, 気-液, 気-固, 固-液界面での吸着特性値からVOCガス挙動をモデル化することができた.

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