土木学会論文集
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鉛直荷重が偏心して作用する鋼製橋脚の弾塑性地震応答解析
劉 青芸宇佐美 勉葛西 昭
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2000 年 2000 巻 654 号 p. 25-38

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抄録

本研究は, 上部構造重量が偏心して作用する単柱式鋼製橋脚を1自由度系にモデル化および定式化し, 弾塑性地震応答解析をすることによって, 偏心量が橋脚の激震時挙動に与える影響を調べたものである. 復元力特性は, 中心軸圧縮の鋼製橋脚に対する復元力特性 (名古屋大学で開発されたダメージインデックスモデル) から推定し, その妥当性はハイブリッド地震応答実験結果から検証した. また, 定式化の際, 運動方程式には鉛直方向の慣性力の影響を考慮し, 数値解析の結果, 偏心量が大きくなると, 鉛直方向の慣性力による影響が無視できないことが分かった. また, 震度法で1次設計された橋脚のパラメトリック地震応答解析を行い, レベル2地震動が入力した際の応答に偏心量が及ぼす影響を検討した. その結果, 偏心量と橋脚高さの比が0.1~0.2の間で, 橋脚に最も大きな応答が生ずることが分かった.

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