2000 年 2000 巻 642 号 p. 67-75
順圧力勾配を有する2次元開水路流において, 摩擦速度と最大流速との比の流下方向変化が微小であるという仮定を用いて運動方程式を近似的に解いた. その結果, せん断応力分布が開水路等流のものと比較すると, やせた分布になるといった解を得た. この予測値はLDA (Laser Doppler Anemometer) によって計測したせん断応力分布と良好な一致を示し, 従来用いられていた多項式による予測よりも良好な解を示すことを明らかにした. また, 逆圧力勾配流れにおいては外部変数表示で基準化することが妥当であるが, 順圧力勾配流れにおいては内部変数表示で基準化する方が妥当であることも示した.