平成8年度土木学会「コンクリート標準示方書」に規定されているコンクリートの疲労強度式は, コンクリートの設計基準強度が50N/mm2を越える場合については十分なデータがないために, 疲労強度式の適用範囲は50N/mm2以下と制限されている. 本論文は60~80N/mm2の高強度コンクリートの圧縮疲労試験を約200本実施し, コンクリートの圧縮強度, 環境条件および骨材の種類が疲労性状におよぼす影響について報告する. 高強度普通骨材コンクリートの疲労強度は, 普通強度を有する普通骨材コンクリートよりも低下する. また, 高品質な人工軽量骨材を使用した高強度軽量骨材コンクリートは, 従来の軽量骨材コンクリートよりも大きな疲労強度が得られることが明らかとなった.