1998 年 1998 巻 584 号 p. 255-265
現在道路橋に用いられている合成桁橋のコンクリート床版は, 現場で場所打ちされたものが多く, ひび割れ等の床版の損傷が問題となることがある. このため, 床版の補修が容易であり, 高品質なコンクリート床版として評価の高いプレキャスト床版を用いた構造についての検討が諸機関でなされている.
本研究では, 連続合成桁橋中間支点上の負の曲げモーメントを受ける区間に着目し, 支点上の負曲げによるひび割れ対策を講じる目的から, 橋軸方向プレストレスを導入した構造について静的負曲げ載荷試験を行った結果について報告する. 実験では, 床版の打設方法, プレストレスの導入方法, スタッド間隔を変えることによる合成桁の力学的性状の違いについて比較検討した.