土木学会論文集
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ガラス微粉末を添加したPCグラウトの性状について
出雲 淳一
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1997 年 1997 巻 564 号 p. 277-283

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抄録

既存構造物の調査において, PCグラウトの充てん不良による劣化事例が報告されており, PCグラウトの性能改善が望まれている. 本研究は, PCグラウトの充てん不良をなくすために, 土木学会に規定される流動性を確保するとともに, ブリージングが生じないグラウトを開発することを目的としている. 通常, 用いられるセメント系のグラウトに粒子径が数十μm程度のガラス微粉末をブリージングを抑制する目的で添加し, さらに高性能減水剤を組合わせて用いたグラウトの性状を実験により調べた. 実験からは, 適量の高性能減水剤の使用の下で, ガラス微粉末をグラウトに添加することにより, グラウトの流動性を著しく損なうことなく, ブリージングを抑制することができることが確認された.

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