土木学会論文集
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侵食成分によるセメントの水和生成物の変質調査への電気化学的促進手法の適用性
斉藤 裕司中根 淳辻 幸和藤原 愛
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1997 年 1997 巻 564 号 p. 189-197

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抄録

電気化学的手法は, 水と接しているコンクリートからセメントの水和生成物が溶解することによって変質していく挙動を促進するのに有効である. 本報告は, コンクリートに対して有害な侵食成分を微量含む溶液中におけるコンクリートの変質を促進する手法としての利用を意図したものである. すなわち, 侵食成分として塩化物イオン, 硫酸イオンおよび炭酸イオンを取り上げ, それらを微量含む溶液を使用したモルタル試験体による変質促進試験を行なった. そして, Ca溶出量と水和組織の変質状態の調査結果から, 電気化学的手法が, これら溶液による変質挙動を促進する試験方法として利用できる可能性を示した.

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