中柱を有する埋設函体構造物の地震時損傷メカニズムに関する解析的研究
1997 年 1997 巻 563 号 p. 125-136
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1997 年 1997 巻 563 号 p. 125-136
兵庫県南部地震で大きな被害が生じた地下鉄駅舎を対象としたシミュレーション解析を実施した. 本論文は, その結果を基に中柱を有する函体地下構造物の地震時損傷過程に与える外力に関する要因を分析し, 損傷部位を特定する手法を述べる. 検討は, 表層地盤の増幅特性と函体構造物の被害の相関を推定する地盤応答解析, 地盤構造物相互作用系の地震応答解析による断面力の評価, 静的三次元非線形解析による耐力評価の三段階で構成される. その結果, 堆積層厚に関連する応答変位の大きさと被害の相関が示されたほか, 壁・スラブの鉄筋が降伏しない段階で, 中柱に大きなせん断力が作用し破壊に至る事などが分かった.
