土木学会論文集
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二次しらす地盤の力学特性の評価
高田 誠北村 良介北田 貴光
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1997 年 1997 巻 561 号 p. 237-244

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抄録

鹿児島県内の沖積平野の表層地盤には, 背後のしらす台地の浸食・運搬・堆積作用を受けた“二次しらす”が厚く分布している. しらすの力学特性は, 通常の砂質土のそれらとは異なっていることが明らかにされてきている. 本研究は, 二次しらすを主な構成材料とする二次しらす地盤の地盤工学的特性に関する知見をとりまとめたものである. 得られた主要な結果は次のとおりである. (1) 二次しらす地盤において測定されるN値から, せん断強度パラメータを推定する場合, N値を2倍に評価しうる. (2) せん断波速度の推定においてもN値を2倍に評価しうる. (3) 杭の深層載荷試験結果から, 二次しらす地盤は周面摩擦が卓越し, 通常の砂質土よりも大きな周面摩擦を期待できる.

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