1996 年 1996 巻 540 号 p. 241-250
本研究は, 上面増厚工法用鋼繊維補強超速硬コンクリート (以下, 超速硬SFコンクリートと記す) の下地コンクリートとの付着特性を明らかにするために行った. その結果, 超速硬SFコンクリートの付着強度は, 下地コンクリートの品質の影響を受け, 下地コンクリートの圧縮強度が高ければ高いほど付着強度は高くなるとともに, スランプの経時変化に伴い付着強度は低下することが判明した. これには, 超速硬セメントのエトリンガイトの生成時期および量が影響していることが明らかになった.