1995 年 1995 巻 525 号 p. 213-225
構造物の合理的な耐震設計法, すなわち中小地震に対する使用性並びに強震下における終局安全性を考慮した2段階設計法を確立するためには, その終局限界状態に対する実用的な安全性照査方法を導くことが必要である. 本研究は, その基礎的研究として, 構造物の終局限界状態に対応する Park らの損傷指標Dの所定の値DRを満たす構造物の降伏強度比を所要降伏強度比と定義し, その応答スペクトルを用いた簡便な終局安全性の照査方法を提案するものである.