1994 年 1994 巻 487 号 p. 275-278
本ノートは, GPS (人工衛星測量システム) による変位計測結果の精度を向上させる新しい評価手法を提案するものである. それは, クリープ的な挙動を示す地盤変位を対象に, 計測結果の精度の向上を図るとともに, 最終変位の予測を行うものである. この方法は計測結果の逆解析法に属するが, 逆解析の過程で変位観測点間において成り立つべき座標の幾何学的拘束条件を考慮している点に特徴がある. 本ノートでは, 提案手法の定式化を示し, その方法の妥当性を数値シミュレーションによって検討する.