1993 年 1993 巻 461 号 p. 39-48
大気―植生境界に生じる大規模乱流の渦構造と運動量交換の関係を解明するためLESモデルを構築し検討した. このモデルでは, 葉の抵抗を考慮した運動方程式と同時に, 葉による wake production と dissipation の効果を含んだ格子スケール以下の乱流エネルギト収支式を連立して解く. 計算結果から, ローラーとリブで特徴づけられる3次元組織構造が大気―植生境界に生成されること, 植生層内で sweep 型乱れが卓越すること, 現地観測で報告されている乱流統計的性質, それらと渦構造との関連性が説明された.