日本臨床麻酔学会誌
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短報
高度肥満妊婦の帝王切開術において,超音波装置を用いることで硬膜外麻酔単独もしくは脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔で管理した3症例
堀場 容子鈴木 帆高亀井 大二郎野口 裕記渡辺 博伊藤 洋
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2016 年 36 巻 2 号 p. 168-171

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抄録

帝王切開術の際には区域麻酔が望ましいとされている.しかし肥満を伴う妊婦の場合は,解剖学的な理由から脊髄くも膜下麻酔や硬膜外麻酔が困難で,よりリスクを伴う全身麻酔を選択せざるを得ない場合がある.われわれは高度肥満(非妊娠時の体重123〜140kg,body mass index 49.2〜54.6kg/m2)の妊婦の帝王切開術に際し,超音波装置を用いて腰椎棘突起および棘間,硬膜を同定するとともに,皮膚から硬膜までの距離を確認することにより,硬膜外麻酔単独および脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔での麻酔管理を,合併症なく円滑に行い得た.

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© 2016 日本臨床麻酔学会
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