1992 年 15 巻 3 号 p. 232-238
非中枢性疾患40例,細菌性髄膜炎13例,無菌性髄膜炎18例の急性期の髄液ネオプテリンをRIA法により測定した.細菌性髄膜炎,無菌性髄膜炎はそれぞれ有意に非中枢性疾患に比べ,髄液ネオプテリンは増加していた.細菌性髄膜炎は,無菌性髄膜炎に比べて髄液ネオプテリンが増加していた.無菌性髄膜炎の急性期の髄液中のCD 14陽性細胞数と細菌性髄膜炎の急性期の髄液中のCD 14陽性細胞数の間には,差を認めなかった.細菌性髄膜炎の急性期の髄液中のCD 14陽性細胞のネオプテリン産生能は,無菌性髄膜炎の髄液中CD 14陽性細胞のネオプテリン産生能に比べて,有意に高く,細菌性髄膜炎時の単球系細胞の方が無菌性髄膜炎時の単球系細胞より強く活性化されていると思われた.