日本内科学会雑誌
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III.炎症性腸疾患の診断
3.炎症性腸疾患と鑑別疾患
平田 一郎
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2009 年 98 巻 1 号 p. 44-53

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抄録

IBD(UC,CD)と鑑別を要する主な炎症性腸疾患(広義)について,それら疾患の概要とIBDとの形態学的鑑別診断について述べた.UCとの鑑別を要する疾患として主にキャンピロバクター腸炎,アメーバ性大腸炎,出血性大腸炎,サルモネラ腸炎,NSAID腸炎(大腸炎型)などが挙げられる.CDとの鑑別を要する疾患として主に腸結核,腸管Behçet病,虚血性大腸炎,エルシニア腸炎,NSAID腸炎(潰瘍型)などが挙げられる.UCおよびCD両者との鑑別を要する疾患はCMV腸炎,アメーバ性大腸炎,腸管出血性大腸菌腸炎などである.

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© 2009 一般社団法人 日本内科学会
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