日本内科学会雑誌
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家族内発生をみたオウム病の2例
本間 行彦桐沢 俊夫本間 濶大崎 饒
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1971 年 60 巻 4 号 p. 336-340

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抄録

症例1.67才の女性.発熱および全身倦怠感を主訴とし,胸部写真で両側の中肺野から下肺野にかけて網状ないし索状陰影を認め,心電図で洞性頻脈および右脚ブロックを認めた.肝機能検査ではアルカリフォスファターゼ(alk-P-ase)とトランスアミナーゼの上昇がみられた.Miyagawanella CF抗体価は4×, 8×, 8×と有意の上昇がみられなかつたが,高令なためと強力な化学療法の結果によるものと考えられた.症例2.45才の男性.上気道炎の症状を主訴とし,胸部に軽度の胸膜炎様陰影を認めた.Miyagawanella CF抗体価は16×, 64×と有意に上昇していた.症例1と2は同一家族であり,インドより直輸入されたインドオウムが感染源と推定された.

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