日本内科学会雑誌
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V.内科系技術評価の確立を目指して
3.今日の「説明と同意」と診療報酬評価
蝶名林 直彦荻野 美恵子工藤 翔二
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2014 年 103 巻 12 号 p. 2949-2956

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抄録

日常診療の中で,検査や治療などを行ううえでの「説明と同意」(インフォームド・コンセント(informed consent:IC))は,医療の多くの領域にまたがっているが,近年の医療の複雑化に伴い,その機会が著しく増え,医療従事者の負荷になってきていることは推定される.今回,内科系学会に対してアンケート形式により,その実態を調査したが,30分以上かけた説明を含む比較的長時間の説明が多くの領域で行われており,しかし,現在の診療報酬体系ではその一部にしか報酬が加算されていないことが判明し,今後その実態をさらに正確に把握し,医療安全や司法上からも整合性の取れた「説明と同意」に関する診療報酬制度を含めたシステムの構築が必要ではないかと考えられた.

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© 2014 一般社団法人 日本内科学会
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