分析化学
Print ISSN : 0525-1931
2-(2-ヒドロキシ-5-メトキシフェニルアゾ)-4-メチルチアゾールによるニッケルおよびコバルトの定量
分析試薬としての2-(2-ヒドロキシ-5-メトキシフェニルアゾ)-4-メチルチアゾールの研究(第4報)
柳原 正俣野 宣久川瀬 晃
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1959 年 8 巻 1 号 p. 14-17

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抄録

2-(2-ヒドロキシ-5-メトキシフエニルアゾ)-4-メチルチアゾールはニッケルおよびコバルトとpH7~9で青色のキレート化合物を生成し,水に難溶で沈澱となる.これらはイソアミルアルコールなどの有機溶媒に可溶で水層からの抽出は容易におこなわれる.
連続変化法,傾斜比法により組成を決定し,金属1原子に対し2分子の試薬が結合していることがわかった.これらのイソアミルアルコール溶液はおのおの620mμ,607mμに光度定量に都合のよい極大吸収がある.この波長では試薬による吸収は少なく,微量のニッケルおよびコバルトの定量がおこなえる.その感度はおのおの0.0014γNi/cm2,0.0018γCo/cm2である.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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