分析化学
Print ISSN : 0525-1931
インライン反応系を用いる逆相液体クロマトグラフィーによるアミノ酸の紫外部検出
鳥羽 陽久保 博昭木下 俊夫
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1996 年 45 巻 4 号 p. 315-320

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抄録

高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の流路系に銅の金属粉末を充てんした反応管を組み込み,アルカリ性の移動相を用いてアミノ酸を分離後,反応管から溶出した銅イオン(II)と錯体を形成させ,その紫外部吸収を検出するインライン反応系を用いた分析法を確立した.分離カラムはアルカリ性で安定なAsahipak ODP-50(5μm,250×6mm i.d.)を用い,インライン反応管(4×4mm i.d.)中の銅粉末(100~200メッシュ)の重量は150mgとし,HPLCの溶離液としてはイオン対試薬として10mMヘキサデシルトリメチルアンモニウムを含む25mMリン酸緩衝液(pH11)が分離に対し最適であり,検出は255nmで行った.20分以内で7種類のアミノ酸が良好な分離を示した.検出限界はプロリンで800pg(S/N=3)であった.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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