中性子放射化分析法によるいん石試料中の微量亜鉛,セレン,カドミウム,インジウム,テルルの定量
1987 年 36 巻 12 号 p. 836-841
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1987 年 36 巻 12 号 p. 836-841
目的元素の放射化学的分離を伴う中性子放射化分析法を用いて,50~100mg程度のいん石試料中の微量親銅元素,Zn,Se,Cd,In,Teの含有量を同時に求める方法を述べた.分析したいん石試料は6個の南極いん石とAllendeいん石で,後者は異なる機会に繰り返し4回分析し,得られた分析値から本分析法による定量値の精度及び正確さを考察した.分析値の再現性はZnが最も高く,In,Te,Seの順で低くなり,Cdが最も低かった.文献値との比較ではInの値に多少の不一致が認められたが,概して良い一致が認められ,本分析法を用いることにより標記5元素の正確な分析値が得られることが明らかとなった.
