1982 年 31 巻 5 号 p. 251-254
細管式等速電気泳動法による高分子分析として,化粧品中のコンドロイチン硫酸ナトリウムを,より簡便に分離・定量することを目的とし,その電解液組成,pHなどの分析条件について検討した.
その結果,pH3.2の酸性条件において,化粧水を直接導入することで,その定性・定量を行うことができた.又,目的成分との妨害がみられるものについては,塩化セチルピリジニウムを用い,複合体を形成させ,抽出する前処理操作を行った.既知濃度からの平均回収率は,92.4%であり,これを市販化粧品中のコンドロイチン硫酸ナトリウムの定性・定量分析に応用した.