分析化学
Print ISSN : 0525-1931
ガスクロマトグラフィーによる環境試料中の2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン及び6-エトキシ-2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの定量
石川 精一武冨 真立石 才子小嶋 勉安田 和彦重森 伸康
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1982 年 31 巻 5 号 p. 246-251

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抄録

環境試料中の2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン(TMDQ)及び6-エトキシ-2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン(ETMDQ)を有機溶媒で抽出し,妨害物質を除去するため希塩酸による逆抽出操作を行った後,ガスクロマトグラフ(GC)で測定する方法を検討した.GCの最小検出量は水素炎イオン化検出器付きGCを用いた場合TMDQ 10ng,ETMDQ 20ngであり,熱イオン化検出器付きGCを用いた場合それぞれ0.05ng,0.2ngであった.又TMDQ及びETMDQを実際試料にそれぞれ(200~400)μg添加したときの回収率はTMDQ(86~89)%,ETMDQ(74~85)%であり,(1~50)μg添加したときの回収率はそれぞれ(24~83)%,(3~34)%であった.検出限界は水試料の場合TMDQ 0.5ng ml-1,ETMDQ 2ng ml-1,底質試料の場合それぞれ0.05μg g-1,0.5μg g-1であった.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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