窯業協會誌
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DTA測定によるCaO-Ga2O3-GeO2系ガラス融液の結晶化挙動
牧原 正記早川 惇二野上 正行小見山 享守屋 喜郎
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1985 年 93 巻 1084 号 p. 774-780

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抄録

50-70CaO・15-40Ga2O3・0-20GeO2組成の試料について, ガラス転移点 (Tg), 加熱時の結晶化温度 (Tc), 融解温度 (Tm), 冷却時の結晶化温度 (Tk) 及び, 析出した結晶の分率 (X) の測定を行った. CaO-Ga2O3-GeO2系のT-T-T曲線とQ-T-T曲線を赤外加熱DTAの測定結果から求めた. 65CaO・25Ga2O3・10GeO2組成に近い領域では, ノーズの位置は, 30s, 1050℃であることが分った. 一定速度 (Q) で冷却中に析出する結晶の分率 (X) の温度, 冷却速度変化を温度と, -Qn・ln(1-X) の関係 (Q-T-T曲線) で表した. 1150℃以上の高温側では種々の冷却速度における-Qn・ln(1-X) の値は, n=4のときによく一致した. 低温側では, nの値がより小さいときに一致がみられた.

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© The Ceramic Society of Japan
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