近年,全国的に個体数が減少しているアオバズクについて,長野県南信地方における現在の生息状況を調査し, 過去の分布と比較をした.2015 年から 2019 年までの 5 年間の調査の結果,諏訪地域の 6 地点,上伊那地域の3 地点,下伊那地域の 3 地点の計 12 地点において本種の生息を確認した.10km メッシュ単位では,2000 年 代以前は 14 メッシュで記録があったが,現在は 6 メッシュにまで分布が縮小していた.個体数が減少した要 因は明らかでないが,営巣場所となる大径木の減少や餌となる昆虫の減少など複数の要因が影響している可 能性がある.