2008 年 34 巻 p. 219-230
肢体不自由の障害をかかえる子ども(以下,肢体不自由児)のための生活環境デザインの指針を求めるため,肢体不自由児の住宅事例を対象に,天井走行式リフターを導入した場合の生活への効果・問題点について明らかにした。対象は国内が2事例,ノルウェー国が1事例である。調査・考察をすすめ,次の結論を得た。肢体不自由児の充実した生活環境の構築には,(1)「生活の質」を追求できる住宅空間のデザイン,(2)「責任グループ」の確立,(3)リソースセンター機能の検討が必要だと考える。