年次大会講演要旨集
Online ISSN : 2432-7131
会議情報
2D31 ストック型社会と市民生活 : 住宅関連支出と環境負荷を中心として
坂本 圭松本 亨
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 687-688

詳細
抄録

わが国の家屋の平均寿命は短く、毎世代、大きな住宅コストの負担を強いられている。そのことが、すくなからず家計を圧迫していると同時に、環境への多大な負荷を及ぼしている。本研究では、需要サイドの視点に立ち、既存住宅と長寿命型住宅について、住宅関連支出と環境負荷の両面について比較した。その結果、住宅関連支出は、1世代あたり約430万円低下したが、住宅を建築する第1世代とその後の世代の格差は、約3.5倍に広がるという結果が得られた。今後、長寿命型住宅を普及させるためには、こうした世代間の不公平を是正する法制面・税制面・金融面などの社会システム的対応が必要となろう。

著者関連情報
© 2002 研究・イノベーション学会
前の記事 次の記事
feedback
Top