2003 年 1 巻 1 号 p. 16-24
車椅子バスケットボール(WB)選手の試合期および練習期の栄養摂取状況の特徴を明らかにすることを目的とした。対象はWB選手40名(WB群)およびWB群と年齢および身体活動時間が近い健常者40名(対照群)であり、食物摂取頻度調査(FFQg)を含むアンケート調査を実施した。男子WB群は対照群に比べ、菓子類の摂取が多い傾向がある反面、穀類、果実類、野菜類の摂取が少なく、ビタミンB6、Cなどのビタミン類の摂取量が有意に低くかった。またWB群には緑黄色野菜の摂取量とBody Mass Indexに負の相関が認められた。本結果から、男子WB選手の栄養摂取はスポーツ選手にとって好ましくなく、より栄養への配慮が必要であることが示唆された。