近年P2P ネット金融が中国で急速に成長してきた。本稿ではP2P ネット金融の大手プラットフォームである「人人貸」(RRD)の取引レコードを用いて、成約済のローン証券のデフォルト要因を分析した上、未成約ローン証券のデフォルト率の予測を行った。成約済ローン証券の実際のデフォルト率が17.83%であるのに対して、未成約ローン証券の予測デフォルト率が35% で、両者の間に大きな差があり、投資家がかなり賢いであることが間違いない。しかし、成約済ローン証券の実際のデフォルト率が17.83%、極めて高く、改善すべき点がかなり多いと思われる。さらに、ローン証券利率とローン証券期間の間に多重共線性が起こってしまうほど強い相関を持っていた。これはRRD が借り手の信用ランギングよりもほぼローン証券期間に比例してローン証券利率を決定するスキームが設計されていたことが起因である。