日本音響学会誌
Online ISSN : 2432-2040
Print ISSN : 0369-4232
ささやき母音のフォルマント構造
松田 勝敬森 大毅粕谷 英樹
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 56 巻 7 号 p. 477-487

詳細
抄録

ささやき声の低次のフォルマント周波数が, 通常発声に比べてわずかに高いことが知られている。本論文ではこの現象について, 声門下部系の結合を考慮した声道の電気回路モデルをもとに音響的に説明することを試みる。モデルにおける, 3次元声道形状は磁器共鳴画像(MRI)から測定した。その結果, 声門上部構造のせばめと, 声道と声門下部系との結合が低い周波数のフォルマントを上昇させる主な原因であることが分かった。

著者関連情報
© 2000 一般社団法人 日本音響学会
前の記事 次の記事
feedback
Top