日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
ISSN-L : 2424-1946
第70回(2019)
会議情報

11 体育科教育学
11教-12-口-58 小学校高学年児童を対象とした状況判断能力を高めるバスケットボールの授業実践事例
評価基準を形成的に用いた場合の相違に焦点化して
*中島 友樹筒井 茂喜後藤 幸弘
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 315_1

詳細
抄録

 運動場面で必要とされる判断力は、一般に状況判断能力と呼ばれオープンスキル系の運動種目ではその重要性がとりわけ高い。中島ら(2012)は、バスケットボールにおいて状況判断能力を評価する方法を開発し、それを用いた小学校高学年児童を対象とした授業実践事例を報告した(2017)。しかし、そこで用いられた評価の方法は、児童の単元前後の変化を判定するための診断的要素の強いものであった。

 そこで、本研究では、プレ―パターンと評価得点を対応させた得点表を作成し、それを基に児童自身がゲーム中の状況判断能力を評価する活動を複数回設定した授業を行い、その有効性を検証した。すなわち、小学6年生4学級(146名)を対象に、得点表を用いた学習群と従来のゲームを中心とする学習群を設定し、10時間の課題解決的学習からなる授業を行った。分析は、授業後の記述内容や用いたプレ―パターン、認識面等を比較しその相違に焦点化して行った。その結果、得点表を用いた学習群では、味方プレーヤーの特徴をより理解し、役割分担をする傾向の強いことが示唆された。

著者関連情報
© 2019 一般社団法人 日本体育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top